2022 年 78 巻 3 号 p. 520-528
プレートガーダー橋の鋼I桁引張フランジ部における高力ボルト摩擦接合継手では,ボルトの千鳥配置と矩形配置を組み合わせた砲台配置が多く用いられる.多列高力ボルト摩擦接合継手のすべり係数低下の要因は矩形配置で検討されたものが多く,砲台配置継手におけるすべり係数の低下については評価はされているものの,その要因は明確でない.本研究では,砲台配置継手におけるすべり係数の低下性状に関して,その支配構造因子を明らかにするためにFEM解析を実施した.その結果,すべり係数の低下性状は,砲台配置されたボルトを矩形配置に並べ替えたときの継手長さと関連性が高いことを示した.また,矩形配置と同様にすべり/降伏耐力比βが大きいほどすべり係数が低下すること,継手幅,継手長さと相対変位の関連性を明らかにした.