2022 年 78 巻 3 号 p. 374-388
我が国は,急峻な山岳地帯が多く,落石による被災事例が頻繁に発生していることから,現在に至るまで様々な形式の落石防護工が開発されている.本研究は,柵高2m,施工延長15mのエネルギー吸収型落石防護柵の捕捉性能に及ぼす金網敷設長や載荷位置の影響を,実規模衝撃試験で検証したものである.実験では,重錘の変位,衝撃力,吸収エネルギー,ロープ張力などを計測し,複数の実験ケースの結果と比較検証した.実験結果より,本防護柵は,現行の落石対策便覧に記載されている衝突速度V=25m/sの条件下においても,最大106kJのエネルギーを持つ落石を捕捉することが可能であることが分かった.