土木学会論文集F6(安全問題)
Online ISSN : 2185-6621
ISSN-L : 2185-6621
特集号(和文論文)
豪雨時における避難情報伝達の困難さに関する実験的検討
宇野 宏司松本 成人
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2020 年 76 巻 2 号 p. I_35-I_41

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抄録

 近年,100年に一度や200年に一度といわれる豪雨災害の発生率が上がっている.このような低頻度大規模災害については,ハード対策だけでは十分カバーできず,避難時の情報伝達などのソフト対策がますます重要とされる社会の到来が予想される.現在の主な避難情報伝達手段において,防災行政無線は特定の地域住民全員に情報を伝達できる,有用な情報伝達手段としての普及が期待される.しかしながら,近年の豪雨災害の被災者からは,その能力が充分に発揮されていないとの指摘がある.高齢者の多い地域などでは防災行政無線からの避難情報はきわめて重要で,こうした点は早急に解決しなければならない課題である.そこで,本研究では降雨の程度による防災行政無線の聞こえ方の変化を調べるために,雨音が放送の聞こえ方に及ぼす影響を簡易な模擬実験によって明らかにした.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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