抄録
充填式導水管路は,流下能力の向上や漏水の防止および覆工の保護などのために,トンネル内に金属管や樹脂管などを内挿管として挿入した後,両管の間にモルタルなどを充填して一体構造化したものが多く採用されているが,近年,この内挿管の座屈事故が発生している.本研究は室内座屈実験により内挿管の座屈メカニズムを解明し,現行の座屈設計手法を見直すことを目的としたものである.実験に用いた15本の模型管は,現場における施工状況を模して作成したものであり,載荷水圧の作用状況,充填材の物性および充填不良による拘束効果の違いなどが,限界座屈圧力にどのように影響するかなどを検討した.これらの実験結果から座屈のメカニズムを分析し,現行の座屈設計式の有効性と課題を明確にするとともに,新たな修正座屈設計手法を提案した.