2020 年 76 巻 2 号 p. I_75-I_83
都市圏の鉄道では利便性向上のための相互直通運転,それにともなう線増のために既設開削トンネルの拡幅事例が増えつつある.これらの事例では既設側壁の撤去延長が大きくなる傾向があり,東京メトロ有楽町線・副都心線の小竹向原駅~千川駅間では中床版をPC鋼棒で吊りながらの側壁撤去が行われた.本研究では三次元有限要素法によるシミュレーション解析を試行し,この中床版変位抑制工のモデル化手法について検討した.また,三次元解析および計測データで確認された縦断方向の変位分布を予測するための二次元解析法を検討した.提案した二次元解析法は側壁撤去範囲の中床版を縦断方向梁で,PC鋼棒を節点ばねでモデル化する手法であり,計測データとの比較を通じて適用性を例示した.