2022 年 78 巻 1 号 p. 40-54
山岳トンネル覆工コンクリートの急速施工を目的として,施工スパン長を延長する工法の開発に取り組んだ.本工法では1施工スパン長が通常より長いため,温湿度変化に伴うひび割れ発生リスクの増大が懸念された.このため,セントル中央部にひび割れ誘発目地を形成し,ひび割れ発生リスクの低減を試みた.実大施工実験を実施して,ひび割れ誘発特性を確認するとともに,ひび割れの誘発状況を解析により再現した.さらに実際のトンネルをモデルとして,ひび割れの誘発とひび割れ抑制効果を解析により検証した.この結果,材齢4日程度以内でひび割れ誘発目地にひび割れが誘発され,目地における挙動を解析により再現でき,実際のトンネルでも目地においてひび割れが誘発され,目地以外の箇所におけるひび割れ抑制に有効であることを解析により確認できた.