日本計算工学会論文集
Online ISSN : 1347-8826
ISSN-L : 1344-9443
境界要素法による転がり接触疲労き裂のK値解析
(異なるメカニズム及び手法による結果との比較)
赤間 誠森 忠夫
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2007 年 2007 巻 p. 20070012

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抄録
境界要素法(BEM)を用いて転がり接触疲労(RCF)条件下の二次元表面傾斜き裂先端のK値解析を行った.流体の作用については,三つのメカニズムを考慮し,き裂面の接触状態を特定する反復収束計算を行った.また同じ解析条件でのK値変動について,本研究のBEM解析で得られた結果と,既存の異なるメカニズム及び手法を用いた解析結果を比較した.その結果,KI及びKII値の変動範囲とその重なり角度に著しい相違が見られた.これは既存の解析が,き裂面接触を考慮していないためと考えられる.KI及びKII値の変動範囲とその重なり角度は,RCF条件におけるき裂が共平面進展が起こるか,停留し分岐するかを決定する重要な因子である.よってき裂面接触が起こる場合には,き裂面における固着,滑り,はく離の領域を決定する反復収束計算を行う必要がある
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© 2007 The Japan Society For Computational Engineering and Science
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