2018 年 2018 巻 p. 20180013
幅広の補剛桁や桁間隔の広い多主桁橋では, フランジや床版の曲げひずみはせん断遅れの影響で幅方向に一様でなくなる. せん断遅れを解析するために, せん断遅れによる変位分布を仮定した解析的手法が提案され, 変位分布を級数展開するなど高精度化する方法へと発展した. 一方, 著者らは均質化法を梁に適用することで, せん断遅れの問題を半解析的に解く方法を提案している. 本論文では, この方法により数値的に求めたせん断遅れ変位を組み込むことのできる梁要素を提案する. さらに, 提案手法による解を解析解および有限要素解と比較し, 本手法の精度と有用性を確認した.