日本小児看護学会誌
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排泄管理を必要とする幼児の日常生活の自立とその関連要因 : 健康児との比較より
奈良間 美保堀 妙子山内 尚子塚本 雅子
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2001 年 10 巻 1 号 p. 1-8

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抄録
本研究は、先天性の疾患により排泄管理を必要とする幼児の日常生活の自立の特徴を、健康児との比較から明らかにすること、また排泄行動の自立の関連要因を明らかにすることを目的とした。排泄管理を必要とする幼児の母親、保育園に通園する健康児の母親を対象に質問紙調査を行い、患児の母親58名、健康児の母親107名の回答から以下の結果を見いだした。1)排泄管理を必要とする患児は、健康児に比較して排泄の自立に明らかな遅れが認められたが、必ずしも生活全般の自立に遅れはなかった。2)導尿などの特殊な処置を行っている患児は、排泄行動の自立の遅れが顕著であった。3)患児が規則的な排便習慣を達成していないことは、排泄行動の自立が遅れることと関係が認められた。4)患児の家族は健康児の家族より、食事内容の調整を積極的に行っていた。家族が食事内容や生活時間を調整することは、患児が規則的な排便習慣を確立することと関係が認められた。
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© 2001 一般社団法人 日本小児看護学会
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