日本小児看護学会誌
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思春期の健康にかかわる情報の入手とその関連要因
田中 千代奈良間 美保
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2008 年 17 巻 2 号 p. 16-23

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抄録
本研究は、思春期の子どもの(1)健康にかかわる情報の入手の特徴、(2)情報の入手と健康状態の評価、セルフエスティーム、ソーシャルサポートとの関係、(3)情報の入手と健康行動、社会適応との関係、を明らかにすることを目的に、小学5年生から高校3年生を対象に質問紙調査を行った。615名の回答を分析した結果、次のことが見出された。1)実際に情報入手していた者が最も多かったのは飲酒・喫煙(92.8%)、最も少なかったのは便秘(32.7%)であり、情報入手を希望したものが最も多かったのは食事(82.8%)、最も少なかったのは思春期の心身の変化(65.9%)であった。2)実際に情報を入手している者ほど情報の入手を希望していた。3)実際の情報源と希望する情報源の両方において、教師、母親、本が上位3項目であり、母親は学齢が進むにつれて減少し、友人、インターネットは増加した。4)実際に情報を入手している者や情報の入手を希望している者ほどソーシャルサポートが高かった。5)実際に情報を入手している者や情報の入手を希望している者ほど便秘予防行動を実施し、実際に情報を入手している者ほど学外活動に参加していた。
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© 2008 一般社団法人 日本小児看護学会
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