日本小児看護学会誌
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小児のプレパレーションに対する看護学生の認識 : 講義前・後・実習後の変化より
今野 美紀上村 浩太蝦名 美智子佐藤 洋子コリー 紀代箱崎 真木子吉田 雪絵桃内 雅代岩崎 美樹岡田 洋子秦 恵子
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2011 年 20 巻 1 号 p. 127-135

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抄録
看護学生の講義前・後・実習後における小児のプレパレーションに関する認識を明らかすることを目的に20項目の質問紙調査を行った。講義前221名、講義後229名、実習後191名、計641名から有効回答を得て、Mann-Whitney検定を行った。講義前・後では10項目に有意差を認め、講義後にプレパレーション志向になった。実習中のプレパレーション経験有無による2群間では4項目に有意差を認め、経験有群がプレパレーション志向であった。経験有無別の講義後・実習後の分析では、経験有では13項目に、経験無では14項目に有意差を認めた。いずれも実習後にプレパレーション志向には概してならなかった。臨床と協働することで学生が実習中にプレパレーションを経験できるようにすること、時に後退するプレパレーションの認識を「子どもの権利」の点から再考できる機会を設けること等が、学生の倫理的感受性を育む一助になると考えられた。
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© 2011 一般社団法人 日本小児看護学会
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