抄録
本研究の目的は、採血を受ける3-6歳の子どもの対処能力の程度をアセスメントする「アセスメント・アルゴリズム」を作成することである。Minds診療ガイドライン作成の手引きを参考に文献検討を行い、アルゴリズムに必要な項目を抽出し、各項目の妥当性と評価区分を検討して作成した。作成は、小児看護の研究者3名、小児科看護師7名、小児科医師2名で行った。対処行動の関連要因を扱った24文献から、アルゴリズムに必要な項目には、子どもの年齢、保護者の採血の行動の予測、採血経験の有無を採用した。各項目の評価区分の検討から作成されたアセスメント・アルゴリズムは、採血経験の有無から開始し、採血経験がない子どもは対処能力が最も低いと判断された。採血経験がある子どもは、保護者の予測と子どもの年齢から対処能力の程度を4段階に区分された。今後、このアセスメント・アルゴリズムの信頼性、妥当性を検証することが課題である。