日本小児看護学会誌
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こどもの長期入院に伴う家族役割の変化によるストレスとコーピング
福井 美苗本田 順子法橋 尚宏
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2016 年 25 巻 1 号 p. 29-35

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抄録
家族を1つのシステムユニットとして捉え、こどもの長期入院に伴う家族役割の変化から生じる家族ストレスと家族のストレスコーピング行動を明らかにすることを本研究の目的とし、6家族の夫婦合計12名に半構成面接を実施した。その結果、こどもの長期入院による家族役割の変化に伴う家族のストレス要因として、【病児への接し方に関する戸惑い】【病児のきょうだいに対する気がかりや葛藤】【家事役割の変化と遂行】など、7つのカテゴリが抽出された。また、それから生じるストレスに対処するための家族のコーピング行動として、【家族内コミュニケーションを増やす】【友人・ピアと交流する】【医療者から支援を受ける】など、7つのカテゴリが抽出された。長期入院するこどもとその家族を支援するには、家族員個人への支援だけでなく、家族がもつストレス要因を除去または軽減させることや家族のストレスコーピング行動を促す支援が必要である。
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© 2016 一般社団法人 日本小児看護学会
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