抄録
小児看護を実践する看護師が、どのような意思を持ち実践を継続してきているのかを明らかにする目的で、小児看護の実践が4〜6年目の20歳代の看護師10名に半構造的面接を行った。修正版クラウンデッド・セオリー・アプローチに準じて分析した結果、11カテゴリーと45概念が抽出された。11カテゴリーは、【壁にぶつかりながらの小児看護の実践】、【自分を奮い立たせて小児病棟に留まる】、【自分なりの関わり方の模索】、【子どもと親に認められたと感じる】、【手ごたえを自信につなげる】、【子どもと親に余裕を持って向き合える】、【小児看護の魅力に改めて気付く】、【自らを客観視し自分の状態を調整する】、【中堅看護師として責任を持って子どもの命を守ろうとする看護】、【新たな役割と課題へ取り組む】、【子どもとの関係を自分のエネルギーに変える】であり、【子どもとの関係を自分のエネルギーに変える】ことは、看護師の実践継続の原動力になると考えられた。