日本小児看護学会誌
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研究報告
急性疾患で入院中の患児ときょうだいとの面会が母親にもたらす効果
平田 研人前田 貴彦
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2017 年 26 巻 p. 59-64

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抄録

 本研究は、入院中の患児ときょうだいとの面会が母親にもたらす効果はどのようなものであると付添い中の母親自身が認識しているのかを明らかにすることを目的とした。A県内の小児病棟を有する1施設に、急性疾患で入院中の1歳以上の患児に付き添い、患児に2~5歳のきょうだいをもつ母親で、入院から1週間以内にきょうだいの面会があった者7名に対し、半構成的面接を実施した。入院中の患児ときょうだいとの面会が母親にもたらす効果として、2のカテゴリーが見出された。【きょうだいを残して付添いを継続しても大丈夫との実感】は5のサブカテゴリーで構成され、 [きょうだいと会えなかった寂しさの緩和] や [きょうだいの様子を自分で確認できることでの安心感の獲得] をもたらすと認識していた。また、【きょうだいに現状を理解してもらう際の関わりやすさ】は、2のサブカテゴリーで構成され、患児ときょうだいの面会は、付添い中の母親にとって有益である可能性が示唆された。

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© 2017 一般社団法人 日本小児看護学会
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