2017 年 26 巻 p. 72-77
手術を受けた先天性心疾患のある乳児の摂食が開始される時に円滑にその行動をとることができるように、乳児に早期からの摂食機能に関するセルフケア獲得を促す看護介入の効果を検討することを目的とし、オレムのセルフケア不足看護理論を基盤とした先天性心疾患のある乳児への摂食機能獲得に向けた介入計画を基に、3名の研究協力者に事例介入研究を行った。その結果、この時期に手術を受けた乳児は摂食制限期間中、摂食機能を発達させていく過程が阻害されていたが、治療中であっても維持・獲得できている能力もあることが明らかになった。このような乳児に手術後早期から乳児のもっている能力・また今後獲得できると予測される能力を生かし、病状が安定したときに向けて意図的・継続的に看護介入を行うことで児の摂食機能セルフケア能力が向上した。