日本小児看護学会誌
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在宅療養児への訪問看護師の介入に対する母親の意識と満足の実態
草野 淳子高野 政子
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2018 年 27 巻 p. 91-96

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抄録

 本研究の目的は訪問看護師の介入に対する在宅療養児の母親の意識を明らかにすることである。独自に作成した無記名の自記式質問紙法で実施した。全国の訪問看護を利用している在宅療養児の母親を対象に調査を実施し、205部の有効回答を得た。母親の年齢は平均38.5歳で、在宅療養児の年齢は平均6.1歳であった。子どもの疾患は、脳・神経系疾患が最も多く、次いで染色体異常であった。呼吸器系疾患の児は7割以上であった。本研究では5歳以下の在宅療養児が多く、乳幼児期に訪問看護のニーズが高かった。訪問看護師の介入に対しては 「子どもの健康状態の観察に関する相談に応じる」 「子どもの生活に関する相談に応じる」 「子どもの心身の健康管理と病気の予防を行う」 「子どもの日常的ケアを行う」 などを高く評価していた。母親の満足度では 「他者に訪問看護をすすめたい」 「子どもの健康状態が安定・回復している」 などの項目で意識が高かった。

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© 2018 一般社団法人 日本小児看護学会
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