2019 年 28 巻 p. 10-18
本研究では、育児経験前・後、自身の看護にどのような変化が生じたのか、育児経験者である看護師が語る小児看護に対する認識の変化を明らかにした。育児経験前・後で小児病棟に勤務する看護師6名を対象に半構造化面接を行いKJ法で面接内容を構造化した。結果、母親に対して【医療目線ではなく】【母親の場所への “原点移動”】によるかかわりが可能になり、入院児に対しても【実体験の “引き出し” がある】と感じかかわれるようになった。さらに母親込みで考える【母子理解に立脚した母子への看護介入】の必要性や、子どもを単独でとらえるのではなく【子どもを尊重した家族込みのサポート】の必要性、子どもをひとりの人間として尊重する【子どもを尊重した看護介入】の重要性を認識し、実践できるようにもなっていた。以上の母子へのかかわりの質向上を支えているのが看護師自身に育児経験を通して【育児経験を媒介とした小児看護のキャリア形成】ができたことであった。