2019 年 28 巻 p. 182-190
目的 : 思春期発症の小児血液・腫瘍疾患経験者が退院から5年間の環境をどのように認知しているのかを明らかにする。
方法 : 8名に半構造化面接を行い、得られたデータを質的記述的に分析した。
結果 : 42のサブカテゴリーと、13のカテゴリーが得られた。家族に関する認知は【家族のサポートを感じた】など、友人に関する認知は【友人との間では普通でいられた】など、学校・社会生活に関する認知は【問題なく学校生活が送れた】など、社会の目に関する認知は【メディアの報道に左右された】など、将来に関する認知は【将来を考える時病気のことが浮かんだ】などであった。
結論 : 退院後の環境に対する認知に対し、家族との関係を支える看護、病気を調整しながら友人と過ごすための看護、学校・社会生活を円滑に送るための看護、小児血液・腫瘍疾患経験者として社会で生きることを支える看護、将来を設計していくための看護が必要である。