日本小児看護学会誌
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研究
子どもと成人混合で外来診療を行う医療職の子どものストレス緩和支援の実態
―職種間の比較―
北本 千春宮城島 恭子坪見 利香
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2021 年 30 巻 p. 122-130

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抄録

 本研究は、子どもと成人混合で外来診療を行う医療職の子どもに対するストレス緩和支援の実態について明らかにすることを目的に、医師152名、看護師192名、診療放射線技師151名、臨床検査技師195名の計690名を対象に質問紙調査を行った。その結果、4職種全体では、子どもに対するストレス緩和支援の必要性を高く認識していたが、実施状況は診療前が低い傾向にあり、「事前説明の確認」など診療前の5項目は実施割合が70%未満であった。看護師は、子どものストレス緩和支援の必要性の認識・実施状況ともに他の3職種に比較して有意に高かった。医療職が考える子どものストレス緩和支援に必要なことは、子どもの視点に立つ、子どもにわかりやすく伝える、親との協働、子どもの反応の理解であった。看護師は、他職種の役割や業務を考慮し、親と協働し、子どもの視点に立った言葉かけや態度で診療前の子どもの心理的準備を整える必要がある。

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© 2021 一般社団法人 日本小児看護学会
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