2022 年 31 巻 p. 251-261
目的 : 小児集中治療室には積極的治療にもかかわらず医学的に救命の限界となりEnd-of-Lifeの転帰をたどる子どもが存在する。小児集中治療室におけるEnd-of-Life Careの概念の極めて重要な要素をとらえ操作的定義を明らかにすることを目的に概念分析を実施した。方法 : WalkerとAvant(2018)の分析方法を用い文献57件を対象とした。結果 : 定義属性は子どもへの直接ケア、家族への直接ケア、家族と医療従事者の関係性、意思決定支援、子どもとの死別、医療従事者の能力の6つのテーマが抽出された。結論 : 小児集中治療室におけるEnd-of-Life Careは多様な発達段階と病の軌跡にある子どもと家族に繰り返される意思決定のプロセスと、子どもと家族への直接的なケアを通じ相互理解を経て構築された関係性を基盤に子どもの最善のために継続的に支援する子どもと家族を中心としたトータルケアであった。