新生児集中治療室(NICU)における子どもの痛みのケアに参加することへの母親の思いを明らかにし、母親への看護の検討を目的とした。痛みのケアに参加した母親に半構造化面接を実施し、Steps for Coding and Theorization(SCAT)を用いて分析した。母親の思いは3期に分類された。痛みの処置を知る時期:母親は「痛みの処置の無知識」の状態であり「痛みの処置への漠然的恐怖」を感じる。「痛みの処置を知る義務感」から徐々に情報を得て「痛みの処置へのリアリティーショック」を受けるが、「痛みの処置への鼓舞」を行い許容していく。痛みのケア参加開始期:「痛みのケアへの興味・関心」をもち、痛みのケアへ参加するが「痛みのケアへの葛藤」も感じる。痛みのケア参加展開期:「痛みのケア参加への喜び」や「育児ケア実施への喜び」を感じる。痛みのケア参加により得た経験は「退院後の育児ケアへの自信」へとつながっていた。各期の母親の思いを尊重し痛みのケアへの参加を支援していく必要がある。