目的:本学では、小児看護学領域の統合実習を地域で暮らす医療的ケア児を支援する3施設を組み合わせて行った。本研究では、実習における学生の学びを明らかにする。方法:実習を受けた学生の実習記録をコピーして同意した場合のみ提出するように依頼した。実習記録の中から学びを抽出し質的帰納的に分析を行った。結果:各施設の役割に応じた特徴的な学びがあり、児と家族の対象理解を深めていた。看護の役割については【児の健康を守るための支援】などの児への支援や、【家族の安心につながる支援】などの家族支援、多職種連携の学びもあった。児に関する学びは特別支援学校に多く、家族に関する学びは訪問看護ステーションに多かった。考察:地域の複数の施設で統合実習を行うことにより、地域で暮らす医療的ケア児と家族を包括的に理解できるとともに、多職種で協働しながら支援する看護の役割について多様な学びを得ることができると考える。