入院中の「子どものセルフケアを補完する親のケア能力を測定する尺度」を開発することを目的に、小児専門病院に入院していた子どもを育てている家族300名を対象に質問紙調査を実施し、信頼性と妥当性を検証した。分析対象は95名分 (有効回答率85.5%) であった。項目分析と探索的因子分析により11項目2因子が抽出された。さらに、確認因子分析により探索的因子分析で得られた仮説モデルの適合度が確認された。信頼性では、クロンバックα信頼性係数は尺度11項目全体が0.879、因子別では0.788~0.823の範囲であった。外的基準としての「ケア能力の獲得度」との相関係数は0.552であった。入院中の「子どものセルフケアを補完する親のケア能力を測定する尺度」は一定の信頼性と妥当性を備えていると言える。今後臨床の場で活用できるものと考えられる。