本研究の目的は長期内服を要する入院中の子どもへの援助に対する看護師の意識と行動を明らかにすることである。小児病棟勤務7年から19年の看護師5名に半構造化面接を実施し、質的帰納的に分析した。その結果、長期内服を必要とする子どもへの内服援助に対する看護師の意識として【子どもとの信頼関係が内服援助の土台となる】、【内服は子どもにとって苦痛を伴う】、【内服の主体となるのは子どもである】、【子どもには内服できる力がある】、【毎日の内服の継続が大切だ】などの11カテゴリー、行動として【内服の状況を確認する】、【内服の必要性や見とおしを説明する】、【子どもの内服する力をエンパワーメントする】、【子どもに合った内服方法の実現に向けて親と協働する】、【多職種で内服援助のあり方を検討する】の5カテゴリーが抽出された。子どもが主体となる内服への働きかけを目指し、内服場面のほか、治療や入院生活を含めた多角的な援助が重要と考えられた。