2024 年 33 巻 p. 177-184
本研究の目的は、医療的ケア児(以下、児)の家族が就学に向けて経験した困難とニーズを明らかにし就学に関する課題を検討することである。小学校課程へ通学している児の家族を対象に無記名自記式質問紙調査を実施した。174部を配布し62部を回収した(回収率35.6%)。回答者はすべて母親であった。記述内容は内容分析の手法を参考に分析した。経験した困難として【周囲の理解が不足していること】, 【ケアによっては学校が対応してくれないこと】など10カテゴリーが形成され、家族の求める支援として【多機関・多職種が有効的に連携してほしい】, 【家族自身を多様にサポートしてほしい】など8カテゴリーが形成された。児に応じた学校での医療的ケア実施体制の構築、通学や放課後を支える資源の充実化、就学するための仕組みの明瞭化、家族が行う手続きをサポートする体制、看護職が家族とともに児の体調管理やケアの調整を行うことの重要性が示唆された。