日本小児看護学会誌
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在宅療養生活を継続している学童期の医療的ケア児と家族に対する訪問看護師の支援の現状とその課題
遠藤 麻子下野 純平濱中 喜代
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2024 年 33 巻 p. 132-140

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抄録

 学童期の医療的ケア児と家族に対する訪問看護師の支援の現状とその課題を明らかにし、医療的ケア児とその家族が地域で過ごす上での訪問看護師のあり方を検討することを目的に、訪問看護師9名に半構造化面接を行い、質的記述的に分析した。支援の現状として、【今までの経験だけではひとりで看護実践することに不安や難しさがある】、【成長とともにリハビリテーションや見守りがケアの中心になる】などの8カテゴリー、支援の課題として【特別支援学校や病院との連携において訪問看護師が担う役割を増やしていく】、【家族があきらめなくてもよいように人材を確保していく】などの7カテゴリーに分類した。訪問看護師が、医療的ケア児や家族のライフサイクルに合わせて家族の準備を支援していくこと、社会とのつながりも多くなる学童期に特化した視点をもってコーディネーターとしての役割を発揮していくことが求められる。

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© 2024 一般社団法人 日本小児看護学会
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