日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P1-051  高IgD症候群に対してアナキンラを使用した一例
吉岡 耕平西小森 隆太日衛嶋 栄太郎阿部 純也酒井 秀政高岡 優貴井澤 和司河合 朋樹八角 高裕平家 俊男
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2012 年 35 巻 4 号 p. 352a

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抄録
  高IgD症候群(Hyperimmunogloblinemia D and periodic fever syndrome; HIDS)は,主に乳児期に発症し,繰り返す発熱に皮疹・腹部症状・関節症状等を伴う常染色体劣性の自己炎症症候群である.当院にてHIDS患者にアナキンラを投与した症例を経験したので報告する.11歳男児,生下時よりCRP上昇を伴う腹部膨満,哺乳不良,下痢など消化器症状,発熱を繰り返していた.4ヶ月時,左手関節,右肘関節に関節腫脹を認め,7ヶ月時からプレドニン内服を開始し,11ヶ月時からメソトレキセートを併用した.その後も発熱と消化器症状,関節症状の増悪を繰り返しシクロスポリン,セルセプト,タクロリムスなどを併用するが改善せず,5歳時に下肢関節症状の悪化により歩行不能となった.8歳時からトシリズマブ投与を開始するも関節症状の悪化のためプレドニン減量できず,持続する炎症の精査結果として尿中メバロン酸高値,メバロン酸キナーゼ活性低値を認め,またMVK遺伝子にてp.Gly326Argホモが同定されHIDSと診断された.胸部画像で間質性肺炎像を認めトシリズマブによる悪化も考慮され中止された.11歳時よりプレドニン内服に併用してアナキンラ投与を開始している.希少疾患であるHIDSに対する抗Il-1β療法の報告は少なく,本症例の臨床経過と共に治療の結果を併せて報告する.
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© 2012 日本臨床免疫学会
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