日本臨床免疫学会会誌
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症例報告
急速に進行した強皮症合併肺動脈性肺高血圧症の一例
石田 素子宮村 知也海江田 智絵木村 大作中村 彰宏高濱 宗一郎喜安 純一南 留美山本 政弘末松 栄一
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2013 年 36 巻 3 号 p. 170-174

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抄録
  症例は68歳女性.平成10年頃からRaynaud症状,平成20年頃より指尖部潰瘍が出現し,増悪消退を繰り返していた.平成24年1月当院初診し,強指症状,両肘を超えない皮膚硬化,短指症,抗centromere抗体陽性で強皮症(limited cutaneous systemic sclerosis ; lcSSc)と診断された.診断2か月後より労作時呼吸困難感を自覚,指尖部潰瘍の増悪を認めた.心臓超音波検査で推定肺動脈圧91 mmHgを認めた.胸部レントゲンで心拡大を認めるが,肺野異常なく,心機能正常,胸部CT検査・肺血流シンチで異常を認めず,右心カテーテル検査で平均肺動脈圧59 mmHgを確認し,強皮症に伴う肺動脈性肺高血圧症と診断した.ボセンタン・ベラプロストナトリウム・ワーファリンに加え,プレドニゾロンで治療を開始,臨床症状・検査所見は速やかに改善した.皮膚硬化進行や他の臓器病変の出現は認めないものの強皮症関連肺動脈性肺高血圧症が急速に進行し,治療に速やかに反応した非常に稀な症例を経験した.
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© 2013 日本臨床免疫学会
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