日本臨床免疫学会会誌
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W3-1  HLA class II拘束性WT1特異的T Cell Receptor遺伝子導入によるヘルパー活性とキラー活性を有するCD4+T細胞の作製
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2013 年 36 巻 5 号 p. 337

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抄録
 癌抗原であるWT1は白血病や固形癌などに高発現しており,WT1を標的とした癌免疫療法が世界中で行われている.理想的な抗腫瘍免疫応答の惹起には,癌抗原特異的CD4+T細胞を誘導することが望ましいことから,我々は,多数のHLA class II分子に結合し特異的なCD4+T細胞を誘導することの出来るWT1由来ヘルパーペプチドであるWT1332特異的CD4+T細胞由来のTCR遺伝子の単離とそのTCR遺伝子を導入されたCD4+T細胞の機能解析を行った.日本人の約60%にみられるHLA-DPB1*05 : 01拘束性WT1332特異的CD4+T細胞クローンよりTCR遺伝子を単離し,レンチウイルスベクターを用いて健常人CD4+T細胞に遺伝子導入した.そのCD4+T細胞はWT1332特異的な増殖能・Th1サイトカイン産生能を示し,その特異性は長期間安定であった.さらに,このTCRを導入されたCD4+T細胞をautologous PBMC(HLA-A*24 : 02陽性,HLA-DPB1*05 : 01陽性)とともにHLA-A*24 : 02拘束性WT1由来CTLエピトープおよびWT1332存在下で培養することで,WT1特異的CTLの誘導が顕著に増強された.また,このTCRを導入されたCD4+T細胞はパーフォリン/グランザイムB経路を用いてWT1特異的かつHLA-DPB1*05 : 01拘束性に白血病細胞を直接傷害した.以上より,我々が単離したWT1332特異的TCR遺伝子を導入することでCD4+T細胞に抗原特異性を付与することが可能であり,この手法を用いて詳細な抗腫瘍免疫応答におけるCD4+T細胞の機能解析を行うことが出来ると思われる.
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© 2013 日本臨床免疫学会
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