日本臨床免疫学会会誌
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W5-1  血液疾患と遺伝性リンパ増殖症
高木 正稔
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2014 年 37 巻 4 号 p. 312b

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抄録
  日常の診療の中で最もよく知られているリンパ腫以外の非腫瘍性のリンパ増殖症(lymphoproliferative disorder, LPD)としてEBウイルス関連のLPDがあげられる.EBウイルス関連LPDは原発性,または後天性の免疫不全症に合併する.また成人領域ではCastleman病やStill病,IgG4関連多臓器リンパ増殖性疾患,などが古典的にリンパ節腫脹や肝脾腫を示すことが知られている.しかし,これら疾患群は現時点でその責任遺伝子の解明には至っていない.いくつかのLPDの中で,遺伝性を示す一群が知られ,その責任遺伝子が明らかとなってきている.遺伝性を示すLPDの多くは原発性免疫不全症に分類される.原発性免疫不全症は従来,易感染性を示す疾患として知られてきたが,近年,自己免疫異常を含む免疫制御異常症として疾患概念が再定義されつつある.こういった中でX連鎖リンパ増殖症候群(XLP),自己免疫性リンパ増殖症候群(ALPS)などがLPDを呈することは,よく知られている.その他にもまれな疾患として,RAS関連ALPS様疾患(RALD),PI3Kデルタ(PIK3CD)異常症,PKCデルタ(PRKCD)異常症などが知られている.これら疾患にみられるLPDはリンパ腫と異なりポリクローナルな増殖を示すが,時にオリゴクローナールに増殖したり,白血病,リンパ腫へと進展するものがある.これまで血液腫瘍と原発性免疫不全症は全く異なる疾患カテゴリーと考えられていたが,これら疾患の発見が,免疫と腫瘍の架け橋となり,更なる,研究の発展につながることが予想される.
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© 2014 日本臨床免疫学会
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