日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P9-010  強皮症に対するNailfold videocapillaroscopyを用いた定量的評価と有用性の検討
久保 智史中野 和久齋藤 和義山岡 邦宏中山田 真吾福與 俊介宮川 一平田中 良哉
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2014 年 37 巻 4 号 p. 375b

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抄録
【目的】2013年ACR/EULARにおいて強皮症の分類基準が改定され,爪郭ビデオ顕微鏡Nailfold videocapillaroscopy(NVC)を用いた爪郭部の毛細血管異常が分類基準に含まれた.しかし本邦ではNVCは導入されておらず,その導入と有用性の確認が急がれる.【方法】当科では2014年3月より本邦初のNVCを用いた定量的評価(NVCスコア)を開始し,レイノー症状を合併した強皮症とその他の膠原病でその有用性およびNVCスコアと自己抗体について検討した.【結果】強皮症患者の爪郭では活動期所見(Enlarged capillary,Giant capillary,Hemorrhage)や晩期所見(Loss of capillary,Disorganization of the vascular array,Capillary ramification)が特徴的に認められた.殊にそれらのスコアリングにより病態の進行度を明確に評価できた.強皮症以外の患者ではレイノー症状は存在してもそのような所見は殆ど認めらない一方で,皮膚硬化を認めなくてもNVCで異常を認め皮膚生検で強皮症と診断できた症例を認めるなど,強皮症の早期診断や疾患の鑑別にも極めて有用であった.自己抗体に関しては,強皮症の中でも抗Scl-70抗体陽性の患者では晩期所見を多く認めた.【結語】同じレイノー症状を合併しても強皮症と他の膠原病ではNVC所見が明確に異なった.また抗Scl-70抗体はNVCスコアの増悪,疾患の進展に関わる可能性が示唆された.以上NVCは強皮症の診断に有用であり,本邦に於ける普及が期待される.
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© 2014 日本臨床免疫学会
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