日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P4-011 関節リウマチ患者由来の腸内細菌叢はSKGマウスにTh17細胞介在性の関節炎を誘導する
前田 悠一熊ノ郷 淳竹田 潔
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2015 年 38 巻 4 号 p. 334a

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抄録
  我々は,関節リウマチ発症の環境要因の一つとして,腸内細菌叢の変化に着目して研究をしている.これまで,マウスでは関節炎と腸内細菌との関連が示唆されているが,ヒトでは明らかではない.発症早期の関節リウマチ(RA)患者と健常者の腸内細菌叢を,16sRNAを標的とした解析法にて比較した.RA患者17名中6名にPrevotellaという細菌が増加していた.次に,この腸内細菌叢の違いが関節炎発症に関わるかどうかを調べるために,T細胞に異常のある関節炎モデルマウス(SKGマウス)にヒト糞便を移植する実験を行った.Prevotellaの多いRA患者の糞便と,健常者の糞便を,それぞれ無菌のSKGマウスに移植して定着させ,関節炎を誘導した所,RA患者糞便を定着したマウスにおいて重篤な関節炎が認められた.このRA患者の腸内細菌叢をもつマウスでは所属リンパ節のTh17細胞数の増加が認められた.RA患者糞便をもつSKGマウスは所属リンパ節において関節炎の抗原(RPL23A)との反応性が上昇しIL-17Aを産生した.
  これらの結果は,Prevotellaが優勢となったRA患者糞便は関節炎の発症及び病態の増悪に寄与すると考えられた.
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© 2015 日本臨床免疫学会
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