抄録
症例は20歳,女性. 1995年12月上眼瞼の浮腫性紅斑が出現. 1996年1月より発熱・多関節痛も出現し当科入院となった.入院時筋力低下はなかったが,筋痛・関節痛に加え,特徴的な皮疹の存在,筋原性酵素の上昇,炎症所見から皮膚筋炎(DM)と診断した.胸部CT上ごく軽度の間質性変化を左肺に認め, 1月下旬からステロイド剤の投与を開始した.病状の改善を認め,肺病変も消退傾向にあったが, 3月の胸部CTにて縦隔気腫および連続する肺野の限局性気胸の出現を確認した.自覚症状は特にみられないことから,保存的に経過をみたところ, 4週間後には自然消失した. DMの間質性肺炎に合併する縦隔気腫は予後不良因子として知られ,その原因は重篤な肺病変に伴う二次的な変化とも考えられている.一方,本例では肺病変の重症度とは無関係に縦隔気腫が発生しており,縦隔気腫自体がDMに強く関連した肺病変のひとつと考えられた.