日本皮膚免疫アレルギー学会雑誌
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総説
好酸球性筋膜炎の最近の知見
山本 俊幸
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2020 年 3 巻 2 号 p. 305-312

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抄録

 好酸球性筋膜炎は,四肢に板状の(浮腫性)硬化をきたすが,手指の浮腫性腫脹やレイノー現象を欠く。病理組織学的に,筋膜の肥厚と炎症細胞浸潤を認める。好酸球浸潤は,生検の時期によって必ずしもみられなく,旧くなると形質細胞の浸潤が目立つ。末梢血好酸球上昇は,病初期にみられることが多い。強皮症の類縁疾患であるが,その頻度はずっと低い。発症の誘因となるのは過度の労作が有名だが,ほかに血液系悪性腫瘍や薬剤の関与が報告されている。自己免疫疾患を合併することがあり,皮膚疾患だとモルフェアの合併が最も多い。治療は副腎皮質ステロイド薬の内服が第一選択となる。わが国においても診断基準,重症度分類が策定された。病態に関しては,好酸球が線維化になんらかの役割を担っているが,研究は遅れている。本稿では,好酸球性筋膜炎の最近の知見について概説した。

(日本皮膚免疫アレルギー学会雑誌,3(2):305-312,2020)

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