膠原病はさまざまな皮膚症状を主訴に来院する。今回は代表的な5症例[1.凍瘡を主訴に受診した強皮症,2.難治性手湿疹から腎癌が発見された皮膚筋炎のメカニクスハンド,3.逆ゴットロン徴候を主訴に来院した間質性肺炎合併皮膚筋炎,4.難治性搔痒性皮疹で受診した亜急性皮膚エリテマトーデス(丘疹鱗屑型),5.持続性の顔面半側の血管性浮腫を主訴に来院したSjögren症候群]を供覧して,各症例のポイントについて述べるとともに,皮膚科医が膠原病診療を行うことの意義と重要性について述べた。
(日本皮膚免疫アレルギー学会雑誌,3(2):299-304,2020)