日本臨床免疫学会総会抄録集
Online ISSN : 1880-3296
ISSN-L : 1880-3296
第39回日本臨床免疫学会総会抄録集
セッションID: W6-1
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ワークショップ6 T細胞サブセット(Treg等)
制御性T細胞の可塑性によって誘導されるヘルパーT細胞分化へのSOCS1の関与
*高橋 令子吉村 昭彦
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抄録
SOCS1はJAK/STAT経路のサイトカイン産生抑制分子であり、SOCS1をマウスT細胞で欠損させるとSLE様病態が出現するが、一方胸腺中で制御性T細胞 (Treg) が上昇する。よって、SOCS1欠損Tregの機能変化、可塑性について検討した。SOCS1欠損TregをRag2欠損マウスへ移入し、その抑制能の低下、さらにFoxp3発現低下に加えIFNgammaを産生する「Tregの可塑性」がSOCS1欠損によって増強することを発見した。これはSTAT1-IFNgammaシグナルの亢進が関与した。次に、 SOCS1に加えIFNgammaを欠損したTregは、Foxp3発現は安定するが、STAT3発現が亢進することによりIL-17Aを産生しTregの抑制能は低下した。よって、TregにおいてSOCS1は、STAT1とSTAT3の発現を制御し、Foxp3の安定発現、抑制能の維持に寄与する。さらに、Rag2欠損マウスへの移入、in vitroの培養実験で、これらIFNgamma、IL-17Aを産生するようになったSOCS1-/- Treg、IFNg-/-SOCS1-/- Tregが、共存するnaïve T細胞 をそれぞれTh1、Th17分化へ導いた。よって、TregにおいてSOCS1は、可塑性の抑制にはたらくのみならず、ヘルパーT細胞の分化へも関与する事が明らかとなった。
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© 2011 日本臨床免疫学会
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