日本臨床免疫学会総会抄録集
Online ISSN : 1880-3296
ISSN-L : 1880-3296
第39回日本臨床免疫学会総会抄録集
セッションID: W9-4
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ワークショップ9 免疫疾患の臨床
妊娠中の免疫疾患治療
*村島 温子松木 祐子磯島 咲子久野 道荒田 尚子山口 晃史松岡 健太郎
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抄録
全身性エリテマトーデス(SLE)の妊娠では、疾患活動性、重大な臓器合併症の有無、抗リン脂質抗体の有無、抗SS-A抗体の有無が重要なポイントである。疾患活動性が高いまま妊娠すると高率に増悪するといわれている。従って、維持量のステロイド剤で、半年以上安定していることが必要条件である。肺高血圧症、高度腎機能障害を呈する患者では妊娠は避けるべきである。高血圧症合併患者では降圧剤でコントロールがついていることが必須である。SLE患者では抗リン脂質抗体陽性のことが多いが、特にループスアンチコアグラント陽性例では要注意である。血栓症、中期早死産の既往のある症例では産科ならびに新生児科との診療体制が整っている施設での妊娠・分娩が望まれる。抗SS-A抗体は新生児ループス(NLE)の原因として有名であるが、無症候女性においても約1%が保有すると考えられ、その中からNLEを発症する例も珍しくない。中でも、本抗体陽性保有妊婦約1%に発症する先天性心ブロックは重症な病態であり、発症の予測や予防の方法についてずっと議論されてきたが結論は出ていない。当日は厚労省の研究班の中間解析の結果をご説明したい。SLEはじめ免疫疾患には薬物治療が欠かせない。すなわち、薬物治療と妊娠の両立を図るためには、催奇形性ばかりでなく、妊孕性、胎児毒性という観点からも慎重に薬剤を選択しなければならない。
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© 2011 日本臨床免疫学会
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