臨床神経生理学
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総説
脳磁図の臨床応用に関する文献レビュー (第6報) : 神経変性・脱髄疾患と神経リハビリテーション
尾﨑 勇井口 義信白石 秀明石井 良平平田 雅之露口 尚弘鎌田 恭輔渡辺 裕貴亀山 茂樹橋本 勲
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2013 年 41 巻 2 号 p. 57-70

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抄録
脳磁図の科学的エビデンスは, てんかん以外の疾患において明らかでない。本研究では文献検索に基づき神経内科疾患と神経リハビリテーションの脳磁図臨床研究の動向を調べることを目的とした。MEDLINE にて (amyotrophic lateral sclerosisなど個々の対象疾患名) AND (MEG OR magnetoencephalography) を検索して2011年11月までに発表された論文を抽出した。この中から原著論文をえらび, エビデンスレベル, 抄録内容に基づいて, 神経内科疾患ではALS 3編, Parkinson病8編, 多発性硬化症4編について概要をまとめた。神経リハビリテーションについては虚血性脳血管障害からの回復に関わる研究に焦点を絞り, 運動感覚障害9編, 失語症3編について概要をまとめた。27編のうち診断・治療方針の決定に関するエビデンスレベルはグレード1: 0編, 2: 18編, 3: 3編, 4: 6編, 5: 0編, 6: 0編であった。脳磁図は局所の自発活動を非侵襲的に計測できることから, 少数症例の検討ながら, 複数の領域間の機能的連絡あるいは視床下核などの深部組織の活動と脳局所のコヒーレンスなど, 疾患や回復過程に伴う脳機能変化や疾患固有の病態生理を理解する上で新しい知見をもたらすことがわかった。
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© 2013 一般社団法人 日本臨床神経生理学会
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