免疫チェックポイント阻害剤に関連した自己免疫有害事象として神経・筋障害は多彩である。確実な自己免疫有害事象として位置づけられているのは, 自己免疫性脳炎, 免疫性末梢性神経障害, 重症筋無力症である。特に重要なのが, 重症筋無力症であり本邦の市販後調査によるとニボルマブ単独投与後に発症する頻度は0.12%である。発症時期については免疫チェックポイント阻害剤導入早期, 多くが2回目の投与後までに発症する。臨床像については, 一般的な重症筋無力症と比べ, 症状は急速に進行し球症状やクリーゼを伴う重症例が多い。また血清クレアチンキナーゼが高値であり, 筋炎・心筋炎を合併する場合がある。免疫療法が有効であり, 免疫チェックポイント阻害剤の再開が可能となった症例もある。一方, 死亡例もあり, 癌専門医とコンサルテーションをうける神経内科医にとって適切な対応が求められる。