臨床神経生理学
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特集「異なる職種による神経生理へのアプローチ」
臨床検査技師からのアプローチ
SEP (体性感覚誘発電位) の臨床応用
所司 睦文
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2025 年 53 巻 1 号 p. 11-13

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抄録
臨床検査技師からのアプローチとして, 体性感覚誘発電位 (SEP) 検査の臨床応用を概説した。脳梗塞を対象としたSEP検査は, 上肢および下肢SEPを実施することで, 感覚障害の電気生理学的な評価が可能となる。頸椎症等の脊髄疾患では正中神経刺激SEPと尺骨神経刺激SEPを併用することで, 脊髄分節レベルでの感覚障害の有無を評価できる。末梢神経障害のSEP結果は多彩である。感覚神経伝導検査で無反応な場合でもSEPのN20が観察されるケースでは, それを利用して感覚神経伝導速度を評価できる。パーキンソン病 (PD) で観察されたgiant SEP (巨大SEP) は発症年齢と関係した。
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