2013 年 1 巻 2 号 p. 151-158
高尿酸血症は腎移植レシピエントに多くみられる代謝疾患で,近年の報告では40〜60%に発症するとされている。高尿酸血症は心血管系疾患の危険性を高めるとともに移植腎機能を低下させることが知られており,腎移植の長期成績に影響を与える重要な疾患である。発症の危険因子として,男性,βblockerの使用,利尿薬の使用,高血圧症の既往,カルシニューリン阻害薬,長期透析期間などが報告されている。血清尿酸値7.0mg/dL以上で高尿酸血症と診断され,さらに尿酸の産生過剰型なのかあるいは排泄低下型なのかを診断し,病型に沿った治療を行う。また,一般人と異なり,使用している薬剤の特性や腎機能の低下を考慮した管理が必用である。適切な治療を行い腎機能の低下を防ぐことにより,移植腎予後の改善につながる可能性がある。