日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
原著
常染色体優性多発性囊胞腎に対する腎移植時両側自己腎摘と非自己腎摘の比較検討およびCTボリュメトリーによる腎移植後自己腎の縮小化について
三宮 彰仁岩藤 和広小山 一郎中島 一朗渕之上 昌平坂井 修二
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2013 年 1 巻 2 号 p. 166-169

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抄録

常染色体優性多発性囊胞腎(autosomal dominant polycystic kidney disease:ADPKD)による腎不全に対して腎移植を施行する場合,腫大した自己腎を移植時に摘出するか否か議論を要する。当科で経験したADPKDに対する腎移植30例を,移植時に両側自己腎摘を行った群10例,移植時に両側自己腎摘を行わなかった群20例の2群にわけて,比較検討を行った。手術時間や輸血量は両側自己腎摘した群で有意に多かったが,生着率や生存率には有意差を認めなかった。また,両側自己腎摘を行わなかった群のうち12例で術前術後のCTによる自己腎の体積の変化を観察したが,全例で移植後自己腎の体積の縮小化を認めた。ADPKDの腎移植後に自己腎は縮小するため,囊胞の出血,感染,悪性腫瘍の可能性がなければ基本的に両側自己腎摘の必要はないと思われる。

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