2013 年 1 巻 2 号 p. 267-269
【研究目的】腎移植後拒絶反応に至った患者の服薬状況を分析し,腎移植後の患者が免疫抑制剤を正確に内服するためのRTCの新たな支援策への示唆を得る。【方法】研究対象:生体腎移植後の患者,方法:事例の振り返り。【結果】免疫抑制剤が減量となった際,患者は残薬を整理するため,0.5mg錠を2個合わせて1mg錠にしたいと考えた。必要内服量は2mgであり,RTCは0.5mg錠を2個と1mg錠を1個とし合わせて2mgにしても良いと説明した。しかし患者は0.5mg錠を2個合わせることのみに意識が働き,必要内服量を誤って認識してしまったため,免疫抑制剤が2ヵ月間に渡り不足する状況に至った。【結論】理解力に問題がないと考えられる患者であっても,思いこみや必要内服量の誤った認識,確認不足により内服間違いが起こりうる。患者背景を理解し,免疫抑制剤内服について患者の言葉で確認し,手持ちの残薬を多くしないなどの示唆が得られた。