日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
メディカルスタッフ優秀賞受賞論文
秋田大学における RTC介入開始後の悪性腫瘍スクリーニングの効果
瀬田川 美香齋藤 満山本 竜平森 瑞季梶原 知佳藤山 信弘
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 13 巻 1 号 p. 83-86

詳細
抄録

【研究目的】2016年の実態調査後に導入したレシピエント移植コーディネーター(RTC)による悪性腫瘍スクリーニング体制の効果評価と今後の改善点を明らかにすることを目的とした。【方法】2017年1月~2024年7月に当院外来通院歴があり,腎移植後2年以上経過したレシピエント316名を対象にカルテ調査を実施。悪性腫瘍発症率,種類,進行度,発見経緯,転帰などを2016年度調査(n=302)と比較分析した。【結果】固形癌の進行癌率は27.0%(2016年50.0%),死亡率は15.6%(2016年32.4%)と減少し,スクリーニングによる早期発見率は59.3%に上昇した。スクリーニングCTやがん検診による早期発見率は59.3%に上昇し,皮膚癌と前立腺癌の増加が特徴的だった。【結論】RTCによる悪性腫瘍スクリーニング体制は早期発見率向上と死亡率低下に有効であった。今後は高齢化・長期生着例増加に対応した検診内容の拡充と悪性腫瘍発症レシピエントへの心理的支援強化が必要である。

著者関連情報
© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
前の記事 次の記事
feedback
Top