2025 年 13 巻 2 号 p. 138-142
【目的】腎移植後肥満を有する糖尿病症例に対するチルゼパチドの効果を検討した。【方法】対象は,栄養運動療法に抵抗性の2型糖尿病を有する肥満腎移植患者29例である。過去にリラグルチド投与が行われた12例を対照群とし,チルゼパチドを投与した22例(TRZ群)について(重複あり),治療前から開始6ヵ月後までの体重変化,血清クレアチニン値(sCr),尿蛋白クレアチニン比(uP/Cr),ヘモグロビンA1c(HbA1c),インスリン投与中症例では持続血糖測定による2週間平均血糖(MBG),インスリン総単位数を比較検討した。【結果】TRZ群において開始前に比べて6ヵ月ではHbA1cは平均6.5から5.9%に,MBGは133から113mg/dLに有意に低下し,対照群に比し有意に低かった。体重は75.6kgから69.5kgと有意に減少し,インスリン総単位数は26.1から16.2U/dayに有意に減少,sCrとuP/Crは有意な変化がなかった。6ヵ月間での体重はTRZ群-6.25と対照群で0.38kgに比して有意に減少した。【結語】2型糖尿病を有する肥満腎移植後患者においてTRZは糖尿病コントロール改善および減量に有効であった。