2015 年 3 巻 1 号 p. 100-103
【目的】当科における腎移植後CKD-MBDについて検討した。【対象】移植後1年以上経過し,移植腎が生着しているレシピエント50人を対象とした。副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH),血清カルシウム(Ca)・リン(P)値の移植前後の推移を調査し,高PTH,高Ca血症,高P血症を示す場合を移植後CKD-MBD群とし関連因子を検討した。また,同年齢の平均BMD値と比較してBMD値80%未満の骨量減少を認めた場合を骨量減少群とし,正常群と比較した。【結果】PTHは移植前が平均285.9pg/mL,移植後1年と現在はそれぞれ平均88.6pg/mL,95.3pg/mL。移植後1年で高PTH値が遷延していたのは全体の17例(34%)であった。移植後高P血症を認めた症例はなかった。移植後CKD-MBD群は有意に移植前PTH値が高く,移植前透析期間が長く,移植腎機能が低下していた。骨量低下群では,有意に移植後経過期間が短かった。【結論】保存期腎不全からのCKD-MBD管理による高PTH血症の抑制とともに,移植直後は骨塩量が低下するためその対策が重要である。