2015 年 3 巻 1 号 p. 96-99
ドナーとのサイズ・年齢ミスマッチのため良好な移植腎機能の維持が困難と予測される症例に対し,カルシニューリン阻害薬(CNI)減量目的でエベロリムス(EVR)を導入した。対象はレシピエントbody mass index(BMI)がドナーより4以上大きい症例とドナー年齢70歳以上,レシピエント50歳未満の13例(男性11例,女性2例)で,EVRは術後7~14日目にMMFから切り替えた。1年以上EVRを継続できた11例において,EVR導入時の血清Cre(sCre)1.84±0.47mg/dL,1年後は1.89±0.38mg/dLと有意な悪化は認められなかった。一方historical controlでは移植14日後1.24±0.31mg/dL,1年後1.45±0.59mg/dLと腎機能の有意な悪化が認められた。ミスマッチ症例においてEVRを導入することでCNIが減量でき,腎機能悪化が抑制される可能性が示唆された。