2015 年 3 巻 1 号 p. 81-85
【目的】術前に抗体除去を施行しなかったABO血液型不適合腎移植の短期成績を確認する。【方法】抗血液型抗体が32倍以下の13症例に対し,抗体除去療法を行わずにABO血液型不適合腎移植を実施し,成績を後方視的に検討した。導入免疫抑制は2週間前からミコフェノール酸モフェチルおよびメチルプレドニゾロン,手術8日前・1日前にリツキシマブ100mg/day,手術3日前からカルシニューリン阻害薬を用いた。手術当日と4日目にバシリキシマブを投与した。【結果】13例中急性細胞性拒絶反応を3例で経験したが,抗血液型抗体による抗体関連型拒絶反応を発症した症例はなく,血清クレアチニンは1.4±0.4mg/dL(0.68~2.08mg/dL)で経過中である(経過観察期間794±516日(180~1,801日))。【結論】抗血液型抗体が32倍以下の症例では,術前の抗体除去療法を行わなくても短期的には良好な成績であった。