日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
原著
小児・思春期腎移植レシピエントが持つニーズ
―治療への参加と支援の在り方に焦点を当てて―
井上 敦子大下 隆司岡部 祥小林 清香佐藤 玲美近本 裕子西村 勝治石郷岡 純服部 元史
著者情報
ジャーナル 認証あり

2015 年 3 巻 2 号 p. 202-210

詳細
抄録

腎移植を受けた子どもの支援ニーズを明らかにするため,治療への参加と支援の在り方に焦点をあてて後方視的に検討した。20歳未満で腎移植を受けた7~29歳の173名を対象にアンケート調査を行い,90名を分析対象とした。自由記述の内容を質的に分析した。移植時に小学生年代だった人の17.6%がもっと治療や病気について知りたかったと回答した。患児の多くは手術前に十分情報を得ていたが,4人に1人は知ることに否定的であった。患児は多職種による適切な医療,家族による心身両面のサポート,他者からの情緒的サポート,入院中に意見を聞き入れてもらえたこと,入院中の他患交流を評価していた。患児のニーズとして教育や就職への社会的支援,詳細な情報提供,メンタルサポートの充実などが見出された。ピアサポートのニーズは小学生において7割にのぼった。患児の個別のアセスメントと,発達段階やニーズに即した関わりの必要性が示唆された。

著者関連情報
© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
前の記事 次の記事
feedback
Top